日本には6種類の降圧薬がある

副作用の喘息で苦しむ男性

日本で現在処方されている降圧薬は全部で6種類です。
最もメジャーなのがカルシウム拮抗薬です。
血管の中にある血管平滑筋にカルシウムイオンが侵入すると、筋肉の収縮が起きて血圧を上昇させます。
そこでこの薬はカルシウムイオンを阻害することで降圧作用を発揮します。
薬の効果が強く出過ぎるという理由でグレープフルーツを食べるのが禁止されます。
アンギオテンシンII受容体拮抗薬は血圧を上げるアンギオテンシンIIの作用を抑制することで、血圧を下げます。
降圧薬の中では比較的副作用が少ない方です。
ACE阻害薬は、アンギオテンシンIをアンギオテンシンIIに変換する酵素ACEを阻害します。
若い女性を中心に空咳が出るといった副作用が報告されています。
利尿薬は長い間降圧剤として使われています。
特に海外で使われることが多く、価格が安いので日本での広い普及が期待できる薬です。
排尿を誘発することで、尿と一緒にナトリウムを排出させるので、血圧が低くなりますが、しかし食塩非感受性というナトリウムの影響を受けないで高血圧になる人がいるので、その場合はこの薬は効果がありません。
低カリウム症を引き起こす可能性があり、筋肉の衰えや痙攣、便秘が懸念されています。
β遮断薬は緊張やストレスによって分泌されるカテコールアミンというホルモンが結合するβ受容体を遮断します。
心臓から送られる血液量が減るため、交感神経が抑制されて血圧も下がります。
α遮断薬は、カテコールアミンのもう一つの受容体であるα受容体に作用し、血管の収縮が抑えられる薬で早朝高血圧の治療で用いられます。
β遮断薬は喘息の悪化、α遮断薬は起立性低血圧といった副作用があるので、あまり処方されません。

高血圧にならないための生活

塩分が高いラーメン

高血圧は生活習慣病のひとつです。
ですから生活習慣に気を配ることである程度はその発症のリスクを低くすることができます。
高血圧には併発して起こる病気がたくさんあります。
糖尿病や頭痛、痛風、肥満など身近な病気との関係性が深いとされています。
健康診断などで尿酸値が高い場合は痛風になり、高血圧を患うことになります。
痛風の痛みは耐えられないほどの激痛なので尿酸値が高いと診断されたら早期の予防策を講じなければなりません。
糖尿病も同様に健康診断で血糖値の上昇が見られたら早め早めの予防策を施しましょう。

では、高血圧にかからないためにはどのようなことに気を付けて生活を送ればよいかと言うと、まずは食生活です。
高血圧の発症と関係している食事にまつわる事柄としては、塩分の摂取量脂質が挙げられます。
塩分の摂取量ですがこれは1日5~6g未満に抑えることが望ましいとされていますが、実際日本人はこれを大幅にオーバーしてしまっています。
ですからまずは食事からどれくらいの量の塩分を摂取しているのか、そのことを意識することから始めてみると良いです。
最近では健康への意識の高まりを受け、塩分含有量を記載している食材やメニューも多くありますから、それを参考にするとより良いでしょう。
そして醤油やソースはできるだけ少量を使うようにする、ラーメンなどのスープは全て飲み干さないようにすることが求められます。

それから脂質ですが、これは必要以上の量を摂取すると肥満につながる要因になります。
肥満と高血圧の因果関係は明らかになっていますから、食事においてはできるだけ脂質の量にも配慮することが必要です。
また肥満は、食事だけが要因となるものではありません。
運動習慣がない人は肥満になりやすい傾向にありますから、日々の生活の中でこまめに体を動かす習慣を持つことも大切なことです。
適度な運動習慣は血管の柔軟性を維持することにも大いに役立ちます。
血管に柔軟性があると、その中を流れる血液量が増加してもその圧力を上手に受け流すことができるため、高血圧は発症しにくいです。
血管の柔軟性と言う点で言えば、喫煙習慣がある人は血管にダメージが及んでおり柔軟性が失われている可能性も高くあります。
高血圧にかからないことを目標にするのであれば、喫煙習慣がある人は今すぐにでもそれを断つことが求められます。
また、高血圧になれば偏頭痛に悩まされる場合もありますが、根本の高血圧の部分を改善しなければ、偏頭痛薬の効果が期待できない場合もあります。

正常な血圧値と高血圧になる数値とは?

血圧測定器と手帳と降圧剤

血圧は測定器を使用することで測定することができます。
実は高血圧は初期の段階では自覚症状が出にくい、また出たとしてもそれが高血圧のせいだとは思えないような症状であることが多いのが特徴です。
そしてそのまま進行していき、腎機能の低下などの重篤な合併症が出てきて、初めて高血圧だったと気がつくことも少なくありません。
ですから、日頃から血圧を測定しておきその値に変化が見られた場合は即座に医療機関に相談し、初期の段階で治療を開始するのはとても大切なことです。
血圧の数値において、正常な数値や高血圧だと診断される数値には医療機関や協会などによって若干異なっています。
しかしそれ程大きな差があるわけではなく、いずれも上の値、収縮期血圧は低めであるのに越したことはないと言う点は共通しています。
2014年度版の高血圧治療ガイドラインでは、まず至適血圧は上が120未満でなおかつ下が80未満としています。
これは1997年、アメリカの合同委員会で定められた最も理想的な血圧値だとされています。
そして上が120~129または下が80~84の場合は正常血圧、上が130~139または下が85~89の場合は正常高血圧値とされており、これは正常血圧に比べると若干、高血圧予備軍としての意味合いが近いとされています。
この場合はこれ以上、血圧を上げないような対策が必要となります。
そして上が140~159または下が90~99の場合は1度、上が160~179または下が100~109の場合は2度、そして上が180以上または下が110以上の場合は3度と、それぞれの数値に応じて3段階に分類された上で、高血圧と診断されます。
家庭内において計測している場合、1度この数値が出たからと言って慌てるのではなく、一定期間計測し続け、その平均値見ることが重要です。